
泌尿器のがん
泌尿器のがん
がん種によりそれぞれ特徴が異なり、進行の早いものや遅いものなど様々です。
泌尿器科領域においては、前立腺がん、膀胱がん、腎盂(尿管)がん、腎細胞がん、陰茎がん、精巣腫瘍などがあります。
こんな痛みや症状でお困りではないですか?
血尿が出現した場合は、泌尿器科的なトラブルを抱えている可能性が高いです。詳細な検査を行うことで重大な病気の早期発見につながることもよくあります。一人で悩まず何でもお気軽にご相談ください。
前立腺がんは年々増加しており、日本人男性に発症する第一位のがんです。前立腺がん初期の段階では自覚症状がほとんどないため、検診がとても重要です。検診でPSA(前立腺特異抗原)の腫瘍マーカを測定するようになり、早期発見が可能になってきています。前立腺がんの危険因子のひとつが年齢です。高齢男性に多いがんですが、進行は比較的ゆっくりのため早期発見し治療を行えば死亡率は非常に低いです。そのため50歳を超えたら定期的なPSA検診を受けることをお勧めします。当院では積極的にPSA検査を行っており、追加検査が必要と判断した場合にはMRI検査や前立腺針生検をご提案させていただきます。
膀胱がん、腎盂(尿管)がんは発生部位(臓器)によって名称が異なりますが、尿路上皮から発生する尿路上皮がんとして総称されています。症状でよくみられるのは、痛みのない血尿(無症候性肉眼的血尿)です。尿路上皮がんの危険因子は喫煙で、喫煙者は非喫煙者の2~4倍高く、特に60歳以上の男性に多くみられます。膀胱がんの診断には尿細胞診、超音波検査、膀胱鏡検査などを行います。中でも最も重要なのは膀胱鏡検査です。その他CT、MRI検査でがんの深さや広がりを評価します。腎盂(尿管)がんの診断にはCT、MRI検査が有用です。また、腎盂(尿管)がんに膀胱がんを併発すことも少なくないため、しっかりとした尿路評価を行うことが非常に重要です。
当院ではディスポーザブル膀胱鏡:Ambu®aScopeTM4シストを導入しております。患者様一人ひとりの安全性に配慮した低侵襲な検査を提供させていただきます。
腎臓は尿を生成している腎実質と、生成された尿の通り道である腎盂という組織からできています。
腎実質にある尿細管から発生するのが腎細胞がんで、一方で腎盂から発生するのが腎盂がんです。名前は類似していますが、発生部位が異なり全く違った性質をもっています。
腎がんは初期の段階では自覚症状がほとんどないため、検診での超音波検査で偶発的に発見されることが多く、検診や人間ドックの普及により早期発見が可能になってきています。しかし発見が遅れると進行し、血尿や腰背部痛、しこりが触れるといった症状が出現します。
腎細胞がんの診断にはCT、MRI検査を行い、がんの大きさ、深さや広がりを評価し、治療選択を行います。早期発見の場合には腎部分切除術(腎温存)を行える可能性が高くなるため、検診による超音波検査がとても重要です。
精巣腫瘍は睾丸(精巣)にできる悪性腫瘍で20~30代の若い男性に多く発症します。症状でよくみられるのは、痛みを伴わない睾丸の腫れ・しこり(無痛性精巣腫大)です。診断には、触診、超音波検査、CT検査を行います。精巣腫瘍は細胞の種類によってセミノーマと非セミノーマに大別されます。どちらも進行は比較的早いですが、90%以上で治癒を目指すことが可能で、早期診断・早期治療が非常に重要です。睾丸の腫れ・しこりに気付きましたら当院にご相談ください。
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