
泌尿器一般
泌尿器一般
泌尿器科は、腎臓・尿管・膀胱・尿道といった尿の生成・排尿に関係する臓器や、副腎などの内分泌系の臓器、前立腺・陰茎・精巣・精巣上体といった男性特有の臓器など、尿路とその周辺臓器を対象とする診療科です。
泌尿器科というと少し受診をためらう方もいらっしゃいますが、泌尿器の症状は加齢とともに誰もが経験するもので、恥ずかしいことではありません。当院ではプライバシーに配慮し、患者様との対話を大切にした診療を心がけています。
こんな痛みや症状でお困りではないですか?
日常的に起こりやすい症状でも、詳細な検査を行うことで重大な病気の早期発見につながることもよくあります。泌尿器に心配なことがあれば、一人で悩まず何でもお気軽にご相談ください。
前立腺肥大症は、前立腺の病気のなかで最も頻度の高い病気で、下部尿路症状(LUTS)の原因となります。症状としては、頻尿、夜間頻尿、尿意切迫感、尿失禁などです。また、尿勢低下、排尿遅延がさらに進行すると、尿閉(尿が出せなくなる)になることがあります。前立腺肥大症は中高年男性にみられる進行性の病気で、加齢が最も影響しているといわれています。また、近年では生活習慣病との関連が報告されています。治療の第一選択は薬物療法ですが、効果が不十分な場合、手術療法を検討することがあります。
神経因性膀胱は神経の異常が原因で起こる膀胱機能障害のことです。中枢神経(脳・脊髄)、末梢神経の経路のいずれかに異常をきたすことで、蓄尿や排尿が困難になることがあります。
中枢神経障害に伴うものは頻尿や尿失禁などの蓄尿症状が出現します。一方で、末梢神経障害に伴うものは尿勢低下、残尿過多、尿閉などの排尿症状や尿意鈍麻が出現します。
治療に関しては、中枢神経障害による蓄尿症状に対しては過活動膀胱に準じた治療を行います。末梢神経障害による排尿症状に対しては、重症度に合わせて薬物療法、間歇的自己導尿、尿道カテーテル留置などの治療を行います。
腎臓から尿道までの尿路に結石ができる疾患で、結石のある部位によって腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石に分けられます。
症状としては腰背部の突然の激痛で、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。結石が尿路を傷つけることで血尿が出現することもあります。まずは激痛に対して痛みを抑える治療を行います。その後、結石の大きさや位置を確認し、治療方針を検討します。結石のサイズによって、薬剤を使い自然に体外に結石が排出されるのを待つ保存療法や、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)や経尿道的尿路結石破砕術(TUL)などの手術療法を検討します。
尿道炎は細菌感染や尿道の粘膜が傷つくことで起こります。クラミジア性尿道炎や淋菌性尿道炎など性感染症によることが多く、排尿時の不快感、むず痒い・焼けつくような痛み、頻尿、残尿感などです。尿道から黄色や白色の膿が出て、尿道口が赤く腫れることがあります。男性の場合、尿道炎を放置すると前立腺炎、精巣上体炎に進行することがあります。
原因となる細菌を同定する培養検査を行うとともに、抗菌薬治療を行います。
精巣上体炎は細菌が尿道から侵入し、精巣上体に感染することで起きます。症状としては、膀胱炎症状に加えて、発熱、睾丸痛、睾丸の腫大が特徴です。
原因となる細菌を同定する培養検査を行うとともに、抗菌薬治療を行います。
急性前立腺炎は細菌が尿道から侵入し、前立腺に感染することで起きます。症状としては、尿道炎症状に加えて、38℃以上の高熱、全身倦怠感などが生じます。排尿症状が強くなると尿閉(尿が出せなくなる)となることもあります。通常は3〜5日ほどで熱は下がりますが、治療が遅れると入院が必要となることもあるので早期の治療が大切です。
慢性前立腺炎は働き盛りの20〜40代に多いのが特徴です。会陰部の違和感・不快感、排尿痛、射精時・射精後の痛みなどの症状が現れ、生殖器・下部尿路痛症候群と総称されています。
原因は特定できないことが多いですが、一因として骨盤の血流障害が考えられており、長時間座位姿勢(デスクワーク、自転車、バイク)、精神的ストレス、冷え性などといわれています。
生活習慣の見直しや行動療法で改善することが多い病気ですが、完治が難しいため薬物療法も併用して長期的な治療が必要です。
加齢に伴うテストステロン(男性ホルモン)の低下によって引き起こされます。40歳代中盤からみられることが多く、ED(勃起不全)といった男性機能の低下がみられます。また全身倦怠感、のぼせ、多汗、めまい、耳鳴りなどの症状が出現することもあります。
メンタル面では、無気力、集中力、記憶力、決断力の低下などが出現し、場合により鬱病に発展してしまうこともあります。
食事や運動、睡眠などの生活指導によって症状の改善が望めます。また、薬物療法としては、テストステロン補充療法が最も効果的です。自由診療になりますが、当院ではテストステロン治療認定医にのみ使用が許可されている「1UPフォーミュラ」というテストステロン含有ゲルを採用しています。ゲルを毎日塗ることで血中テストステロン濃度が安定し、効果の持続が期待できます。
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